2016年6月23日、
札幌市デザイン活用型製品開発支援事業(以下、本事業)オープンセミナー
「伝わる」モノづくりセミナーが開催されました。
私は主催者側としてかかわらせていただいておりますので、
本事業のご案内を含め、裏方目線レポートをいたします。
基調講演、
トークセッション、
本事業についての説明、
トータル3時間の時間は
「あっ」
という間に過ぎ去りました。
それほど、引き込まれる内容でした。
第一部
2014年グッドデザイン大賞受賞の株式会社デンソーより、
丸い眼鏡がチャームポイントのデザイン部長、名木山景氏をお迎えし、
「ものづくりを正しく整え、正しく伝える企業デザイン」
をテーマとしたお話をしていただきました。
みなさん、インターネットでキーワード「デザイン部」と入力して検索してみてください。
なんと、「デザイン部」としか入力していないのに、「デンソーデザイン部」が最上位にでてくるではありませんか!!星の数ほどの企業にデザイン部があるのに、これは素晴らしい!
ホームページによるとデンソーは、先進的な自動車技術・システム・製品を提供するグローバルな自動車部品メーカーです。
(写真はDENSOウェブサイトより)
名木山氏の講演では、最終製品(ここでは自動車)を作っていない部品・加工メーカーでもデザインが力を発揮する!ということを教えていただきました。
部品の機能を整理して、
無駄をそぎ落として、
自然に生まれるカタチへと導く、
そして、
うちの会社ってこうだよね!と話し合いながら
企業風土を整理し、
モノと風土をミックスして伝えたいことを正しく整え伝える
。。という内容で、とても感銘をうけました。
第2部
「デザインを活用したものづくりって何だろう?」には、
第1部で講演いただいた名木山氏、
HDMFの理事を務める道総研の日高氏、
本事業のプロデューサーである株式会社ファシオネの登(ノボリ)
が登壇しました。
このセッションの2週間ほど前の話ですが、
三人はデンソー本社のある名古屋へ集合し、
打ち合わせと称した飲み会開催、
デザインという共通言語と三人のオールウェルカムな人柄のおかげで、
すっかり打ち解けてがっちりと
「兄弟の契り」
をかわしたのでした。
事前コミュニケーションばっちりで望んだトークセッション、
リラックスムードの中で話がはずみ、
予定時間を大幅にオーバーするフィーバーぶりで、
聴衆としては、おかげさまで十二分に有益な情報をきくことができました。
登の質問に、名木山氏、日高氏が回答するという形式で進み、
「正しく整える技術を身につけるには何を学べばいいの?」
「どんな良いものを、どうやって生み出して事業にしたらいいの?」
などの具体的にどう進めたらよいかの質問を中心に
名木山氏の講演をさらに掘り下げる内容でした。
そして。。。最後の質問は
「デザインとは何をすること?」
。。。。デザイナーでも一言にまとめるのは難しい質問が。。。。
全ての内容を紹介したいのですが。。。
100ページ超大作になってしまいそうなので、
今回は最後の質問の回答をご紹介します。
デザインとは?。。。名木山氏。
デザインとは?。。。日高氏。
ふむふむ。なるほど。。
結びはプロデューサー登より、
キッコーマンの醤油瓶や書籍「幕の内弁当の美学」を例にとり、
日本の文化や風土を大切にして
社会の課題を解決するような
「ソーシャルものづくり」
は最高だ!
との話で終了しました。
近年、デザイン思考という手法が流行し、デザインは色やカタチじゃない、という言葉をあちらこちらでききますが、今回のセミナーでは、企業の風土や地域の文化・素材を整理して、さらに色やカタチを「清く正しく美しく」整えることが、こんなにも社内のモチベーションをアップさせ、それをありのまま正しく発信することで外部の認知度も高まっていくのだときづかせてくれました。
ありがとう、デザイン三兄弟!!
(写真はデザイン三兄弟:左から登、日高氏、名木山氏)
こんなに良いやり方を、北海道の中小企業が真似をしない手はありません。
このセミナーの本事業である札幌市デザイン活用型製品開発支援事業では、
札幌市内の企業を対象に、デザインを活用した製品・サービスを開発支援を行います。
6月23日より、支援希望企業の募集が開始されました。
http://www.sec.or.jp/other/782.html
なお、
支援に興味があるけど、うちの企業は対象になるのか?、
今かかえている課題はデザイン支援で解決できるのか?、
わからないので少し話をきいてみたい
という疑問や要望がある企業を対象に
メールや電話による相談、
または企業訪問による相談を受け付けています。
ご記入の上、下記連絡先へご一報をいただければ、
担当者よりあらためてご連絡をさしあげます。
たくさんのお申し込みをお待ちしております!
アンケート調査票 URL
【お申込み・お問合せ先】
FAX:011-815-9321
MAIL:ibcenter@sec.or.jp
一般財団法人 さっぽろ産業振興財団 産業企画推進部
担当:松下、村本(TEL:011-820-2062)